非定型発達型のお子様が発達障害になりやすい原因がわかってきました
これまで発達障害は生まれつきの遺伝的な障害であり、良くなることはないと考えられてきました。
ですから発達障害のケアの主となっている『療育』でのケアも、脳の発達を促進するアプローチというよりも、問題行動のあるお子様を社会参加させることで、なんとか社会生活に適応させようとするものでした。
しかし近年の脳科学の発達に伴い、非定型発達型のお子様の脳に発達にしにくさがあり、どうして脳が適正に発達しないのか。
その原因がわかってきたのです。
お子様の発達障害の主な原因は、次の2つになります。
- 感覚統合不全
- 身体図式の未成熟
この2つがお子様の脳が発達障害を起こす原因であり、脳に生まれつきの遺伝的な障害などがある訳ではなかったのです。
発達障害になるお子様は、いわば育て方のとても難しいお子様だと言えるのです。
自力で『感覚統合』ができない非定型発達型のお子様
一般の定型発達型のお子様は、生まれて半年から1年ぐらいの間に、自力で『感覚統合』をすることができます。
私たちの感覚には五感と呼ばれる「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」「皮膚の触覚」などがあります。
この五感に加えて筋肉の運動感覚である「筋の固有受容感覚」を加えた感覚である六感が、私たちの主な感覚になります。
赤ちゃんが生まれてすぐの時には、この6つの感覚は未熟な状態で、それぞれバラバラに感じられています。
しかし生後半年ぐらいたつと、皮膚の触覚や筋肉の運動感覚などが、視覚などと統合されて、自分自身の身体の仕組みや運動について理解できるようになってきます。
この時に生まれる自分の身体に対する無意識下の理解のことを『身体図式』と呼びます。
この『身体図式』とは、どんなものかと言うと、たとえばあなたが柿の木の下に立って、枝になっている柿の実を見上げたとき。
あなたは実際に手を伸ばしてみなくとも、その柿の実に手が届くかどうかがわかります。
また小川のふちに立って、その川幅を見ただけで、そこを飛び越えられるかどうかも、だいたいわかります。
これが『身体図式』です。
発達障害になるお子様は、この『感覚統合』と『身体図式』の生成を自力ではできないことで、その後の脳の発達が遅れてしまうのです。
『感覚統合』ができないとお友達を叩いてしまう
発達障害のお子様の中に、なんの理由もなくお友達を叩いてしまうお子様がおられます。
このなんの悪気もなくお友達を叩いてしまう行動の原因は、お子様の『感覚統合』がうまくできていないということです。
このタイプのお子様は、手の指などに触られると、イヤイヤするみたいに逃げる動作をします。
これはお子様の手に『原始系触覚』が残ってしまっている信号なのです。
『感覚統合』がうまくできていないと、手や足、体幹に『原始系触覚』が残ってしまいます。
この『原始系触覚』とは、いわばイソギンチャクの触手の感覚みたいなものです。
原生動物であるイソギンチャクは、その触手も原始系触覚にしたがって動いていますから、触手にエサの小魚が触れれば捕まえます(捕捉)。
触手に大きな天敵が触れれば、食べられないように逃げます(逃避)。
相手がライバルのような生き物であれば、叩いて追い払います(攻撃)。
つまりイソギンチャクのような原始系触覚に支配された原生動物は、その行動パターンが(捕捉)(逃避)(攻撃)の3パターンしかないのです。
どんなに大切に愛情込めて育てても、イソギンチャクの触手があなたの手を優しくなでてくれることはありませんね。
同じように原始系触覚が残ってしまっている発達障害のお子様も、お友達と仲良くしようとすると、叩いたり、強くつかんだりしてしまうのです。
そして原始系触覚に支配された行動パターンでは、相手に優しく触るとか、からかってツンツンするとかの仕草もできません。
愛情を込めた仕草や、ユーモアのある行動などのオプションがないのです。
ですから原始系触覚に支配された発達障害のお子様は、非言語コミュニケーション能力がうまく成長できないのです。
『身体図式』が未発達だと自閉的傾向が強くなります
発達障害のお子様が『感覚統合』ができないと『身体図式』の発達もできなくなります。
この『身体図式』の未発達が、お子様の自閉的傾向の原因になります。
先ほどご説明したとおり『身体図式』とは「自己の身体に対する無意識下の理解」と定義されています。
そして私たちの脳が相手の行動を分析して理解する時にも、じつは自分の身体図式を使っているのです。
つまり私たちは目で見た相手の動作を、自分の脳内で、自分の身体図式を使って再現してシミュレートしているのです。
そうすることで初めて私たちは、相手の動作の意図や目的を理解することができるのです。
ですから自分の身体図式が未発達だと、相手の動作の意味や目的が理解できなくなってしまいます。
自閉スペクトラム症のお子様が、まわりのお友達に興味を示さず、ひとりで遊んでいるのは、そもそもまわりのお友達の行動の意味が理解できないために、興味がわかないだけなのです。
脳に感覚情報がきちんと入らないと視床ネットワークが未発達になります
私たちの脳は、身体からのさまざまな感覚情報の入力に対して、計算して答えを出し、身体に行動する命令を出す機関です。
たとえば喉が渇いたと身体から感覚情報がきたら、脳は冷蔵庫まで歩いて行って、中のペットボトルの水を飲むように身体に命令を出します。
このように脳をきちんと働かせるためには、身体からの適切な感覚情報の入力が必要なのです。
筋肉を鍛えるのに重りを使ってトレーニングするように、脳を成長させるためには、脳にたくさんの感覚情報を入力しなければなりません。
ですから『感覚統合』や『身体図式の生成』がうまくいっていないお子様は、脳に適切な感覚情報が入力されないために、脳が発達障害になってしまうのです。
この時にいちばん発達に問題が起きるのが『視床ネットワーク』です。
『視床』と呼ばれる神経核は、大脳皮質の下の間脳にあります。
これはちょうど大脳基底核や大脳辺縁系のやや内側の辺りです。
この『視床』には、いったん全ての感覚情報が集められます。
そしてその情報は視床から大脳皮質のさまざまな領域に送られるのです。
そして視床は大脳皮質のさまざまな領域と複雑なネットワークを構築しています。
つまり『視床』は、いわば脳の電話交換手みたいな存在です。
私たちの大脳皮質は、さまざまな働きをする領域に分かれています。
そしてそれらの大脳皮質の領域同士が、上手に連携できないと、脳は全体としてうまく働くことができなくなります。
ですから『視床ネットワーク』が未発達だと、大脳皮質のたくさんの領域が連携して行われる、脳のさまざまな働きがうまくいかなくなります。
たとえば注意のコントロールネットワークがうまく働かないと『注意欠陥多動症(ADHD)』になります。
感情コントロールネットワークがうまく働かないと、お子様はわけもなく癇癪をおこしたり、不安が強くてママのそばから離れられなくなったりします。
言葉の発達の遅れも、この脳内ネットワークの未発達が原因ですし、さまざまな対人スキルや社会性スキルの問題も、視床ネットワークが関係しています。
それどころか知的障害と呼ばれる発達障害の原因も、大脳皮質ではなく、それをつなぐ視床ネットワークの未発達の場合が多いのです。
ですから視床ネットワークを成長させることで、発達障害のさまざまな問題が改善する可能性が高いのです。
最新の脳科学に基づいた脳への発達アプローチ
Kid’s Innovation訪問看護ステーションでは、これらさまざまな脳の発達に関する問題に対して、きちんとその原因を見極めたのち、適切な脳の神経発達のためのさまざまなアプローチを行なっていきます。
発達障害は生まれつきの遺伝的な神経障害などではありません。
生まれてからの『感覚統合』や『身体図式』の発達が、自力でうまくできないために、脳の視床ネットワークなどがうまく働かなくなり、脳の機能が不調になってしまっているだけなのです。
最新の発達ケアでは、これらの脳のブレインバランスを改善するアプローチを積極的に行なっていきます。
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